線引き10年〜道案内の矢印にまつわる物語
コーセーさんに言われたことがあります。「線引きがうまい」「最小限の白線で、ランナーにはっきりわかる」。
嬉しい評価でした。
2004年に平戸で始まって以来の白線引きには、年季が入ってます。思いつくままに挙げてみると。
・ライン引き機(っていうのかな)を往復で転がすこと
・「こっちで間違いないよね」という確認のラインと、「どっちかなぁ」という選択のラインと、「ここで曲がりますよ!」という誘導のラインがある
・線を引く時には堂々とキビキビと!
・複数の線を引く際は、視線移動の方向と誘導の方向を一致させる
・滑らかな表面よりも、ちょっとゴツゴツした表面を選んで引く
・近隣の家々に迷惑がかからないように
・ゆっくり走った時にだけ気づく程度の白線
等々、そのココロは、参加者の目線・心理を想像して考えて引くこと。
白線は導線です。安全にコースをトレースしてもらうための導線。道の右側を通るのか左側を通るのかの選択も、スムーズなコース取りには大切なポイントです。
ひとつ気づいた点があります。
きっちりと白線による道案内ができはじめると、参加者の方はそれに頼りきってしまい、ゼッケン内側の地図もなかなか確認しなくなる、という点です。これはなかなか示唆に富んだ事象です。
ここからワープいたします。
ジョグトリップ中は白線の矢印通りに走行していただきたいんですが、生き方についてはまた別かなと思っています。
矢印通りの人生は送らないでほしい、と。
人が引いた矢印かもしれないし、自分で引いた矢印かもしれないけれど、既に引かれている導線に従って歩んでいくことにはリスクが伴います。もしかして、間違った方向に行ってないのか、他人のゴールを目指してないか、他の目的で引かれた矢印じゃないのか、などなど。
なので、人生を歩むときは矢印を盲信せず、よく自分の頭で考えて、全体の地図を俯瞰して進んで行ってほしいなと思うわけです。以上、駄文。