すんごく字がヘタ。だけどね、書き留めるんだ、手書きで、手帳に。
- 2015/08/26 06:24
- カテゴリー:言の葉お便り
私は字がヘタです。すんごくヘタです。なので、パソコン時代になって助かってます。自分でヘタな字を書かなくてもいいもんね。
SNSとかインターネットで気になる記事を見つけたら、コピペするかevernoteに入れとけば間違いないしね。一安心。
この一安心が要注意。これまで数々の情報をコピペしてきたけど、それを後で見直し活用したことって、実はほとんどない。コピペしたことで安心して、完了してしまっている。情報をゲットしたことで完了してしまっている。
その情報なり文章なりを何回も読み返し消化して初めて、価値が出てくる。意味がある。役に立つ。
なのに情報を獲得したことで安心して、あと何もしない。これ、現生人類に「所有」「蓄財」という観念が発生してからのものでしょう。自分のものにしたら貯めこむもんね。人にはあげないよ。大事に保管しておくからね。こっから、獲得競争・争奪戦が始まっていくんですね。奪い合い。人間の本能。
まっ、そいつはこっちに置いといて。自分のものになったと思った時から、なにもしない。顧みない。振り返らない。振り向かない。
なので、せっかくの有意義な情報も役に立たない。そのうち賞味期限が切れてしまって、カチカチの化石情報になってしまいます。
「あの人がこんなこと言ってました」「こういうスキル・ノウハウがあります」「私はあの有名人のこの本を読了したんです」
雑学と同じ。「ふ〜ん。それでどうしたの?」の世界。
何回も繰り返し読んでないから消化してないから、そこから何も起こらない。触発まで至らない。化学変化が起こらない。自分のものになってない。自分の言葉で語れない。自分に影響を与えられない。
私は字がヘタです。すんごくヘタです。ヘタなんですが、自分の字で小さな手帳に書き留めておくようにしました。きのうから。
書き写すことで繰り返し読めます。書き写すことで、そうですね、三回は繰り返し読んでます。
そして、自分の字なので、ヘタなんですが、自分が書いたものとして読むことができます。自筆の自分へのお手紙。心揺さぶるラブレター。ついつい読み返しちゃう。愛着。
あっ気持ちが動いてる
たったいま恋をしそう
(尾崎亜美「マイ・ピュア・レディ」より)