速い方の制限時間導入の経緯
2012年4月15日、転機がやってきました。その年の博多唐津ウルトラ。速い方の制限時間導入です。
一般にも少しずつ知られるようになったからでしょう、この大会にも「速い」ランナーが登場しました。フルマラソンを2時間台で走り抜けるランナー。
すごい勢いでスタートしていく姿を見て、最初は「おふざけかな」と思ったんですが、冗談じゃなく速いことがわかりました。
コース案内のライン引きやエイド設置が間に合いません。軽ワゴン車で超速ランナーの背中を必死に追いかけました。
なんとかゴールには間に合いましたが、振り返って気づきました。なぁんだ、速いランナーにはエイド補給は不要だったんだ。
そして、その超速ランナーはリピーターにはなってくれませんでした。
参加者名簿を見ていただくとわかるんですが、ありがたいことに、ジョグトリップにはたくさんのリピーターさんがいらっしゃいます。でも、超速ランナーはリピーターにはなっていただけない。
そんなことが2回ありました。
悩みました。
おそらく超速ランナーは満足されてないだろう。でも、その方にも合わせた運営をしていたら、この大会を存続していけない。でも、参加申込いただいたからにはサポートしなくちゃいけない。でも、でも、でも。
一ヶ月悩んで、逡巡して、ようやく決断しました。
おそらく日本初、もしかしたら世界初?速い方の制限時間導入。
案ずるより産むが易し。参加者の方も受け入れてくれているみたいで、何もなかったように自然に、ゆっくり走る方を中心とした大会運営ができてきました。
いま思うと、超速ランナーさんのおかげなんですね。彼らの想定外の走りによって、この大会の意味、意義、存在価値をはっきりすることができた。感謝です。
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